2014/08/08

旧世界の遺産を守れ! カシオ「MSX PV-7/PV-16」1984/198x

左:PV-7&拡張ユニット 右:PV-16
PV-7/16はカシオ計算機より販売されたMSX1パソコン。
他メーカーさんが8bitパソコンの低価格版として捉える中、
カシオさんはファミコンをライバルとし徹底的なコストダウンを図りました。

PV-7との出会いは4年ほど前、RGB化したいゲーム機を探していたリサイクルショップでした。
直線的なデザインが特徴的でカッコよく、気がついたら抱えておりました。

まぁ 詳しい解説はほかのサイトさんにお任せするとして、
後継機種のPV-16、拡張ユニットの紹介と簡単改造していきます。
(いつもの様に写真多めで)

PV-7 RD
1984年発売。
CPU:Z80-3.57 RAM:8KB

前方より
別名キャラメルと言われる独立式キーボード。
ちょっと押しにくいです。現代ではよく見かけるキー形状ですね。
1本指でも押し間違えにくい為だったんでしょうか?

ジョイパッドトリガーキー
カシオMSXと言えばコレですよね(*^_^*)
耐久性なども他キーよりあげてあるとか...






後面
リアはシンプルに電源スイッチとACアダプタコネクタのみ。
ACは10Vセンターマイナス。

底面
拡張ユニットKB-7との接続コネクタとRFコンバータのチャンネル切り替えのみ

ジョイスティックコネクタのみ

CMT端子、コンポジット、音声、RFとなっています。
CMT端子、通常のDIN8とは異なり、外付けインターフェース用端子となっています。

CMTインターフェースユニットFA-32
ユニットの中身はリレーとセーブ用アンプ回路。
これさえ本体機能から外してコストダウンを図っているんですねぇ

CMT端子ピンアサイン
INにレコーダの音声出力を繋げばロードだけは可能になりますよ。


メインボード表
これがMSX永久保存版3でカシオさんが嫌がってた中身だ!
スロット近くにCPUが、右下にVDPが載ってます。

メインボード裏
茶色いジャンパなんですけど分解時に取れたりするので注意です


いつもならここまでで元に戻すんですがさらなる改良を加えます。
お友達から教わった、
本体のみでの拡張音源対応とメモリ増設です。


実はPV-7、本体スロットでは拡張音源が鳴りません。

カートリッジ49番ピンをPSGユニットへ繋ぎます
この簡単工作でSCC音が鳴らせるようになります。
(拡張ユニットあれば2/3スロットで鳴るんですけどね)


増設実験中

本体メモリをソケット化し、容量の大きいものに交換することで
現時点では本体のみで16kbで動作しています。
将来的には32k動作も可能になるとの事、
楽しみですねヽ(´ー`)ノ


                                          


PV-16 RD
198x年発売。(翌年かな?)
CPU:Z80-3.57 RAM:16KB


PV-16はPV-7とそっくりな外見をしていて、キータッチなども変わらず、
メモリが16Kだと一般的に認識されていますが改良されています。
SCCなど拡張音源も改造なしで鳴りますよヽ(´ー`)ノ
(キーボードの色合い以外違いがないので変更点のみ紹介します)

CMT端子が専用ではなく、当時のPCで一般的なタイプに交換されています。


メインボード表
PV-7とはガラリと変わり両面基板になっています。
サブボードはしっかりハンダ付けされていますので取り外しませんが
CPUとメモリが載っているようです。
放熱板の干渉を受けにくい場所にVDPがあるのでF18Aに載せ替えも面白いかも。

メインボード裏

                                           


拡張ユニット:KB-7



こんな感じで合体します。

右:電源スイッチ
取り付けるPVのスイッチ位置に関係なくこれで強制的にON/OFF出来ます。

左:プリンタインタフェース



メインボード
メモリが一つ載っかってます。
PV-7と合体時は8k+8kで16kになります。
(PV-16は変化なし)

共通規格のMSXではありますが、
メーカーさん毎にいろんな差異化を考案されて非常に興味深いですね。

今後もボチボチ紹介していきますヽ(´ー`)ノ








2014/07/11

セガ マスターシステムにキーボードをつなぐ

黒いSK-1100があればねぇ...
セガマスターシステム(以降M4J)はVDPの関係から古いソフトの発色に問題はありますが、
SC/SGシリーズから続くソフトをプレイすることの出来る素晴らしいモデル。
マーク3まで続いたBASICプログラミングするパソコン的な要素は取り除かれていますが、
本体に連射機能、3Dユニット、FM音源を内蔵した名前通りのマスターなユニットなのです。

今回はM4JにSK-1100を接続、BASICを起動して使用する事が可能かの実験です。

BASICプログラミングを楽しむのであれば、SC-3000&BASICカートリッジや
SG/マーク3&キーボード(SK-1100)&BASICカートリッジで済みますので
持っておられる方はチャレンジの必要はありません。
今回の記事はあくまで好奇心ですww

生き別れのもう一台のSK-1100とM4Jを繋ぎ、
フォロワーさんとF16ファイティングファルコンで対戦出来たらいいなぁと思う所もあったり(*^_^*)



                                               


M4Jでキーボードを使うには問題点があります。

・BASICが起動しない
・キーボードをどうするか(接続以外に入手もですが...

私もSMSpowerさんを拝見しつつケーブルを途中まで作ったのですがうまく行かず(´・ω・`)
しかし、フォロワーさんがBASICを使用可能にするワザを発見!!
更に解析中にうっかりキーボードを認識させる方法も発見していただいたので
その実験を行うことにしました。

                                               


・BASICを起動させる


BASICのバージョンによってはM4Jで起動するのですが、大抵は沈黙...
しかし、ゲームギアにマスターギアコンバータを通してつなぐと
手持ちのBASICは起動しました。何故だろう...

後でわかったんですけどコンバータで端子B3が未接続だったんです。




スイッチ付けなくてもB3をテープで絶縁するだけで同じことになりますよ

カートリッジ内部の全面3番目の端子の通電があると
それにM4Jが対応できず、起動が妨げられているそうです。

カートリッジ内が如何にもな構造になっているのでパターンをカット、
配線を取り出して仮スイッチを取り付けました。
そのうちスイッチを内蔵して、ラベルも作って綺麗に仕上げる予定です。


BASIC-SKIII 無事に起動しました。

                                               


・M4Jにキーボードを繋ぐ

プラの封印を取り除いてあります。
セガ マスターシステム(以降M4J)は裏に拡張端子があるのですが、
フタを開けてもさらに封印がされています。

M4J拡張端子側 左:上面、右:下面 
SK-1100側
SMSpowerさん、フォロワーさんの作例を参考にケーブルを作成しました。


BASICを起動してキー入力が可能か確かめてみます。

英数、カナとも全て入力可能

グラフィック記号、シフト+も全て可能
ファンクション入力も可能

我が家にはSK Lebel IIBとSKIII改HOMEもあります。
レベル2は全てのキーが入力可能でしたが、
改造HOMEはグラフィックの一部とファンクション入力出来ませんでした。
これが解決しないと雑誌のリスト入力して楽しめませんもんねぇ
他のBASICも手に入れたら試してみたいと思います。

画面写真はありませんが、データレコーダでの保存/読込も大丈夫でした。



天使の色がちょっと違うのはVDPが原因です。
KBで遊べるソフトが手元にあったのでこれも実験。



年月日の入力も正常に出来ました。

2014/06/18

旧世界の遺産を守れ! タンディ・ラジオシャック「TRS-80 model1」 1977

カタログより
1977年発売。(米国発売時)
CPU:Z80-1.7MHz RAM:16KB

TRS-80は私がマイコンに興味を持ち始めた頃には既にマイコンショップ店頭、月刊誌の広告、
プログラムリストで何度も見かける機種でありました。
シルバーと黒の落ち着いたデザイン、曲線的なデザインが魅力のグリーンCRTもカッコいいし、
それに映るエンタープライズ号もまた格別でした。


僕の主食のキーボード一体型パソコンではありますが、この機種は国内で高価だった事もあり、趣味と言うよりはお仕事に導入する用途での購入が主で、現状で稼働機体を手に入れるのは至難の業だと思っていました。しかし、ある程度のソフトとマニュアル(重要)と共に動きそうな個体を譲って頂く機会があり、とうとう我が家に憧れのTRS-80がやって来ました。


TRS-80 model 1
日本モデルですのでカナ文字付きキーボード(テンキー装備)、レベルIIBASIC搭載です。

マニュアル、テープ類
これがなければ今回、動作まで持って行くことは出来なかったと思います。
ハードウエアマニュアルは修理手引も兼ねています
他にやってきた周辺機器はモニタ、カセットレコーダ、プリンタ

早速繋いで動作を見て行きましょう


標準ディスプレイ
モノクロテレビの筐体を流用しています。
白黒ブラウン管にカバーを付けてグリーンCRTぽい見た目になっています。


筐体内から見るとチャンネル部の名残が見えますね


モニタは以前から不安定だったらしく、こちらでも映像が流れてしまいました。
しかもコネクタが専用直付。モノクロTVなのに何故... 
ここでいきなり取説が役に立ちましたヽ(´ー`)ノ


ベーシックマスターJr用持っていたのだった
ストックのDIN5コネクタとアンテナケーブルを工作して
無事別のグリーンモニタに出力する事が出来ました。


コンポジットの出力なのでキャプチャも出来ます。


CRTにはこんな感じで映ります。味がありますね。
いつかはキャプチャ画面でもこれを再現したいなぁ




起動が確認できたのでまず、本体各部を



接続端子は非常にシンプルです。電源、ビデオ、CMTとスイッチ。
拡張バス(TRSバス)側にはリセットスイッチも付いています。



キーボードはかなりしっかりした作りです。

キータッチ音はこんな感じ


続いて内部を見て行きましょう


ネジ6本であっさりと分解

キーボードは日本版に変更されているので本来の端子とは違う場所に繋がってます。


Z80くんが輝いております。


半固定抵抗は電圧調整用です。



続いて周辺機器を繋いでみます。


左:データレコーダ CTR-80 右:放電プリンタ

CLOADマガジンというプログラム集を読み込みました。


このプログラムを放電プリンタで出力してみます

若干ページ送りがズレてますけどよくぞ動いたもんだヽ(´ー`)ノ




CLOADマガジンを読み進めると画面にこんな表示が....

これがウワサのAMラジオノイズによる効果音なのか...

久しぶりにスカイセンサーの出番

音が鳴っているのかそうなのか、なんかよく分からない...(;・∀・)

AMラジオ以外に、テープのマイク端子へ音声出力してるプログラムもあるらしいです。
ネットを駆けまわって探さねばヽ(´ー`)ノ


オマケ

CLOADマガジンにスターウォーズがあったので
AMラジオを音声にミキシングした動画をあげておきます。